六十三巻でオトヒメ様が撃たれて夢半ばで死んでしまった。
この時犯人を見つけ出したのが、若き頃のホーディです。
犯人を目にしたジンベエは「隠せ」と言います。
なぜならば、犯人は人間だったからです。
オトヒメは人間と友好を築くべく今まで頑張ってきましたが、その人間に撃たれて死んでしまったのです。もう少しでオトヒメや魚人達の夢が叶うという時だったのに、「人間に殺された」という事実が残ると、魚人達はさらに人間を憎み、オトヒメがやってきたことが無駄になってしまいます。
このようにして人間と魚人との憎しみの連鎖はずっと続いてきたのです。
その連鎖を打ち砕こうとしたのがオトヒメ様だったのですが、今回の事件で今後はさらに難しい形になっていきます。
このことについてはさすがの国王も、殺した人間に対して殺意がわいてくる。
そしてこの時からリュウグウ城にはバンダー・デッケンからラブレターが届くようになります。
色んな危険が伴うオトヒメの葬式に子供たちが出ることができず、モニターで子供たちなりの決意を民衆に伝えます。
ジンベエが魚人島の歴史についてを話し終わると、ナミはやっと自分の故郷がなぜひどい目にあったのかということを理解したのです。こんなに遠い魚人島で起こっていた出来事がイーストブルーの片隅の村を苦しめる結果となったのです。
そしてこの魚人島の深い歴史がさらに関わっているとなると、〝受け継がれる意志〟というものの意味がわかってくるような気がします。
もちろんナミはジンベエを恨むことはありません。
さらに過去があったからこそルフィ達にも出会えたことで悪い事ばかりではないと割り切っています。
そしてジンベエは涙を流す。
魚人島の歴史を知ったところで、話はホーディに戻ります。
ホーディは本格的に魚人島崩壊を企んでいます。
今年、国王が魚人島で集まった署名を地上へ持って行き、世界会議にて、魚人島移住について話し合われるということが気に入らないのでしょう。
ホーディにとっては、太陽の下で暮らすことよりも、海の深く底で人間を恨んでいることが重要なのかもしれません。まさに恨みと憎しみでできあがったような魚人なのです。アーロンは仲間を大事にし、人間のみを殺しましたが、ホーディは同族の魚人でもお構いなしに殺しすのこと。本当のヤバイ奴です。