ショックにより喋れなくなったと思われていたコラソンは実は音を自在に消すことができるという〝ナギナギの実〟の無音人間という能力者だったのです。
周りはずっとコラソンに騙されていたわけですが、ドジなのは演技ではないらしい(笑)
実はコラソンは仲間としてドフラミンゴファミリーにいたわけではなく、実の兄であるドフラミンゴの暴走を止めることを目的に潜入していたのです。
今回、電伝虫にて海軍(センゴク)とやり取りしていることから、海軍だということがわかります。
これはとても意外でした。ドフラミンゴと共に悲惨な幼少期を送ったので、コラソンも自然にドフラミンゴと同じ感情が芽生えるかと思いきや、その心情はドフラミンゴとはまったく違ったものに育ったのです。
ローはドフラミンゴのような悪の〝バケモノ〟になるべきではないと、コラソンはわかっているのです。
だからローがドフラミンゴの元にやって来た時には、コラソンはローに酷い仕打ちをしていたのです。
頂上戦争時にルフィに向けてローが言っていた
「〝D〟はまた必ず嵐を呼ぶ」という言葉は、元はコラソンが言っていた言葉だったのです。
世界各地の歴史の裏で脈々と受け継がれているという〝D〟の名は、一部では
【神の天敵】と呼ばれているのだそう。
神=天竜人だとするならば、天竜人と対峙するのが〝D〟の名を持った人々だということになります。
今現在は天竜人が世界を支配していることになるので、
「〝D〟の目的は〝この世界の破壊〟なのかもしれない」とコラソンは言います。
ドフラミンゴや幼少のローも破壊願望がありますが、その破壊とはまた意味が違うという。
たぶん私が思うのは〝D〟の破壊とは、この海を支配しているずれた正義やシステムを破壊することなんだと考えています。
コラソンが本当は喋れるという秘密を知ってしまったローは、ドフラミンゴに知らせようとしますが、ローは一度コラソンを刺した時に、そのことを黙ってもらったことにより命拾いしています。そのため、ローはその借りをここで返したのです。
この短期間で妙に絆が生まれ始めています。
ある時コラソンはローの病気を治す為にドフラミンゴの船を出ます。
コラソンはローを連れて色々な病院を回りますが、もはや感染病扱いで医者すらローの病態を理解していません。
完全に化け物扱いしていてローがかわいそう。
ローが病気になる前は、いいとこのぼっちゃんっぽい家庭の風景が描かれていましたが、家族や町、国を失った少年の心がどのようにして荒んでいくのかが生々しく描かれていて胸が苦しくなりました。
こんな病院を次々に回るなんて、ローにとっては悪夢が再び蘇ることとなり、酷でしかないのに、ローを連れまわすコラソンが鬼にみえる。
しかしコラソンにとってはローの病気を治すことが第一の目的であり、ローの寿命が差し迫っている時に、いちかばちかでできる限りのことをコラソンはしたかったのでしょう。
そしてこうやって病院を回ってみて初めてローが人間扱いされていないという事実に気が付くのでした。
コラソンは実は優しい心の持ち主で、フラミンゴとは真逆の思想を持って育ったんだということがわかります。
そんなコラソンにローも心を開き始めるのでした。